病院からの封筒や電話。どう対応していいか分からず、つい後回しにしてしまっている…。
そんな状況、結構しんどいですよね。払う意思はあるのに、お金が足りない。連絡しないといけないと分かってはいるけど、なんて言えばいいか分からない。そうこうしているうちに、時間だけが過ぎていく…。
もし、あなたがそんな状況なら、この記事はきっと役に立つはずです。ここでは、医療費の未払いについて、病院に電話で相談するための具体的な方法を、難しい話は抜きにして、シンプルに3つのステップで解説します。
ステップ1:電話の前に、3つだけ準備する
いきなり電話をかけるのは、誰だって緊張します。話すことを事前に少し整理しておくだけで、気持ちが楽になりますし、会話もスムーズに進みます。準備するのは、たったの3つです。
1.基本情報
まず、あなたの情報を手元に用意します。診察券を見ながらメモしておくと確実です。
- 診察券番号
- 氏名
これがあれば、病院側もすぐにあなたのことを把握できます。
2.現状の整理
次に、今の状況をざっくりと整理します。完璧じゃなくて大丈夫。「だいたいこんな感じ」と伝えられれば十分です。
- いつ頃からの未払いか: 「去年の秋頃からだと思います」など。
- 大まかな収入と支出: 「毎月の手取りが〇〇円くらいで…」と、なぜ支払いが難しいのかを説明する時に役立ちます。
3.「いくらなら払えるか」を決めておく
これが一番大事かもしれません。「月々、いくらなら無理なく払えるか」を、自分の中で決めておきましょう。月々2,000円でも3,000円でも構いません。大事なのは、見栄を張らず、自分が確実に続けられる金額を設定することです。
ステップ2:電話をかける。最初のひと言が9割
準備ができたら、いよいよ電話です。病院の「医事課」や「会計課」といった部署が担当部署になります。代表番号に電話して、「医療費の支払いの件で相談がしたいのですが」と伝えれば、繋いでくれます。
そして、担当者が出たら、こう切り出してみてください。これが、会話をスムーズに進めるための、最も重要なポイントです。
「お忙しいところ失礼します。〇〇(氏名)と申します。診察券番号は〇〇です。医療費のお支払いのことでご相談があり、お電話いたしました。支払いが滞ってしまっており、また、ご連絡が遅くなり、大変申し訳ありません」
この最初のひと言で、あなたが「支払う意思があること」と「誠実に対応しようとしていること」が伝わります。ここまで言えれば、高圧的な態度を取られることは、まずありません。相手もプロですから、「分かりました、状況を教えてください」と、話を聞く体勢に入ってくれます。
ステップ3:相談する。伝えること、聞くこと
ここからは、準備したメモを見ながら、落ち着いて話しましょう。
伝えること:
まずは、あなたの状況を正直に伝えます。
「実は、〇〇という理由で収入が減ってしまい、一括での支払いが難しい状況です。支払う意思はあるのですが、ご相談は可能でしょうか?」
そして、もし分割払いを提案されたら、ステップ1で考えた「無理なく払える金額」を伝えます。
「ありがとうございます。大変恐縮なのですが、月々〇〇円ずつであれば、必ずお支払いできます」
聞くこと:
あなたの状況を伝えたら、今度は病院側に相談してみましょう。
「このような状況なのですが、分割でのお支払いに応じていただくことは可能でしょうか?」
また、病院によっては、専門の相談員がいる場合があります。聞いてみて損はありません。
「もし、何か利用できる公的な制度などがあれば、教えていただくことはできますか?」
こう尋ねると、「医療ソーシャルワーカー」という専門の相談員につないでくれることがあります。彼らは、医療費の負担を軽くする様々な制度のプロなので、もし繋いでもらえたら、とても心強い味方になってくれます。
まとめ:電話をかけるのが怖いのは、当たり前です
ここまで読んで、「なるほど、こうすればいいのか」と頭では理解できても、実際に電話をかけるとなると、やっぱり怖いですよね。それは、当たり前のことです。
何ヶ月も、あるいは何年も連絡できずにいた後で、いきなり電話をかけるなんて、誰だって緊張します。「怒られたらどうしよう」「冷たくされたらどうしよう」…そんな不安が頭をよぎるのは、あなたが真面目で、誠実だからこそです。
でも、一つだけ確かなことがあります。それは、このまま何もしないでいると、状況は良くならないということです。督促は続くし、不安も消えない。夜、ふとした瞬間に「どうしよう」と考えてしまう日々が、ずっと続いてしまいます。
電話一本で、すべてが解決するわけではないかもしれません。でも、確実に、状況は動き出します。そして、何より、あなたの心が少しだけ軽くなります。「ちゃんと向き合った」という事実が、あなたに安心をもたらしてくれるはずです。
この記事に書いてある言葉を、そのまま使ってもらって構いません。スマホの画面を見ながら電話をかけても、全然大丈夫です。
今日が無理なら、明日でもいい。明日が無理なら、週末でもいい。でも、いつか、必ず、その一歩を踏み出してください。あなたなら、きっとできます。